古家付き土地で売るメリット

①すぐに住むことができる
直前まで売主が居住していた家であれば、買主は契約後すぐにその家に住むことが可能になります。

転勤による急な引越しや以前住んでいた家を売却した場合でも、仮住まいを経ることなく入居できるので、費用面の節約になります。

②新築したときのイメージができる
更地だと、実際に家を建てた際の状況がイメージしづらい面があります。

しかし、古家があると、いわば原寸大の模型があるようなもの。

取り壊して新築物件を建てる場合も、家からの見晴らしや日当たりの状況等を自分の目で確認することができます。
③住宅ローンを融資してもらえる
更地を購入する場合は、住宅ローンは融資してもらえません。

融資してもらえるのは、家の設計が完了して、施工会社と工事請負契約を締結した段階ですので、まずは土地の購入に必要な代金を「つなぎ融資」で用意するといったプロセスを経る必要があります。

古家付きの土地だと住宅ローンの融資対象になりますから、資金繰りの面でも購入できる条件が整います。

④再建築不可物件でも住むことができる
再建築不可物件を更地にすると、もうその敷地に家を建てることはできません。

古家付きの土地だと、たとえその土地が再建築不可物件であっても、住み続けることが可能です。
⑤既存不適格のまま維持できる
建ぺい率の指定がなかった時代に建てられた住宅の中には、現在指定されている建ぺい率を超えるものが存在しています。

こうした建物は、いったん更地にすると、次に新築する際は指定建ぺい率1内に納める必要があります。

しかし、古家付き土地の場合は、構造材に大きく手を加えなければ、たとえ指定建ぺい率を超えていても既存不適格建物として合法的に存続することが可能なのです。

一定規模を有する住宅が必要な買主にとっては、古家付き土地の方がメリットがあることになります。
⑥固定資産税が安い
建物が存在する土地の固定資産税は「住宅用地の軽減措置特例」が適用され、最高で本来の税額の6分の1まで減額されます。

更地にすると、この特例が適用されないため固定資産税額も最大で6倍に跳ね上がります。

固定資産税はその年の1月1日時点の所有者に課せられます。

売主の立場だと、更地にしていつまでも売れないと、高くなった固定資産税を払い続けなければいけません。

その点、古家付きの土地であれば特例措置が適用されるので、腰を落ち着けて売却活動を進められます。