隣地との境界のことで、トラブルになってしまった場合、トラブルになりそうな場合は、どうすればいいのだろ

・境界がはっきりしていないのであれば、土地家屋調査士に正しい境界線を確定してもらい、その結果、塀の位置などが違うことが判明した場合に、塀をつくり直す、お隣がはみだして使っている部分を隣地の所有者から買ってもらうなどの解決方法が考えられます。当事者同士でなごやかに解決できればいちばんいいのですが、話し合いがまとまらない場合は、全国各地にある境界問題解決センター(民間型の裁判外境界紛争解決機関)に相談するのも手段のひとつです。土地家屋調査士と弁護士が協力し、円満な形でトラブルが解決するようお手伝いします。

・そのほか、トラブルを防ぐために境界を特定する場合は、「筆界(ひっかい)特定制度」を利用する方法もある。これは、法務局の筆界特定登記官が、現地の土地の境界を特定する制度。原則として、境界がどこなのかを示す境界標の設置までは行わないが、公的な判断として境界の位置を明確にできるため、トラブルを回避、または解決することにつながりやすい。また、民間の土地家屋調査士に依頼するよりも費用が安くなるケースもあります。

・今は境界トラブルになっていなくても、将来、土地の売却を考えていて境界標の位置などに不明点や不安点がある場合、まずは法務局や市役所などの無料相談会に出かけてみるのもいいでしょう。7月31日の「土地家屋調査士の日」にちなんで、この前後の時期に土地家屋調査士会による無料相談会が開催される地域もあるので気軽に活用してみて下さい。